世の不景気を反映してどうやらスズキとヤマハは大々的な試乗会を見送るようだ。こういうときこそ踏ん張って開催してほしいものなんだがなぁ。てな訳でホンダは辛うじて例によって舞洲での試乗会をやってくれた。
今回の目玉はVTRということになるんだろうか。250ccの、しかも「VT」が目玉だなんてと我ながら思うが、まあそういう時代なんでしょうな。ホンダの試乗会は事前申し込みをしていれば無料。一応何回でも乗れるが同一車種には1回だけというシステム。特定の車種に集中させたくないためのようだが結局CBRなど人気車種は長蛇の列に。とりあえず並ばないうちにCBR600RRから試乗スタート。
CBR600RR
何だかんだ言って600に乗るのは久しぶり。というか以前に乗ったのは初代で、このときはガチガチの足回りとあまりにもクイックすぎるハンドリングに拒否反応が出たのだが、さて最新モデルはどうだろうか。
まず跨った印象は至って普通。ハンドルは低いが近いので極端な前傾を強いられることもなく、昔のレプリカ経験者なら何と言うことはなかろう。相変わらず卒のないステアリング周りのデザインもまとまっていてクオリティが高い反面ちょっとつまらない感もある。逆にやたらアクが強いのがこの顔つき。どうも個人的には好きになれん。
走り出すと初代のようなぎくしゃく感はすっかりなくなっていて、恐ろしいまでのスムースさ。サスペンションも試乗会程度の速度域でもよく動いていて乗り心地もそんなに悪くない。切れ込む感覚のステアリングはすっかりおとなしくなって思ったラインにスッと入れる優等生的な味になっていた。まあホンダらしいといえばホンダらしくなったか。…いや悪い意味ではなく普通に乗る分にはミドルSSとしてベストバイでは有ると思う。もし自分が手に入れたら色んなところを弄るだろうなとは思うが…。
XR230モタード
こういう機会になるとやっぱり乗りたくなるモタード。一時期のブームは去った感があるもののモタードというカテゴリは変わず楽しい。ベースがオフ車なので異常なまでに前の方に座っている感覚が最初は気持ち悪いが、腰を引いたところから斜め前に足を出すというオン的な乗り方ではなく、リーンアウトで肩から捻るように乗ると(それが正しいのかどうか知らんが)、くるんくるん回って実におもしろい乗り物である。さすがに普通二輪になるともう一台おもちゃで持つにはコストがかかるので、是非こういうものを125ccで出してほしいものだと各メーカーに声を大にして言いたい(とか良いながら出ても高くて買えないわけだが)。
VTR
先代はモンスターに似ていると揶揄されていたが、モデルチェンジしてちょっと独自路線に移行したか。それでも宣伝用の写真がモンスターの企画写真とうり二つで云々とやっぱりそういう話題を振りまいてはいましたな…。
まあ似てようが似てまいがそれはこの際置いといて客観的インプレを。跨った感じは華奢で小さく、いかにもベーシックモデルという感じだが、ポジションは非常に良好でハンドルもステップの位置関係も全く違和感なくプレーンそのものといった印象である。アイドリングのエンジン音も平和な感じで勇ましさなどとは無縁のもの。
発進はさほど回転をあげなくてもスルスルと加速していく感じ。トントンとテンポよくシフトアップしてもトルクがあって扱いやすい。一度シフトダウンして追い越し加速を試したが、これまた意外なほど速い。スポーツバイクとは異質だがこれはこれで町乗りやちょっとしたワインディングなら充分楽しめると思う。VTシリーズといえば初心者向けという先入観があったが、初心者にはこんなモンで充分ということではなく、初心者にこそこういう素直で楽しい車にまず乗るべきだと思いましたなぁ。
とまあ他にもチョロチョロ乗りましたがとりあえずはこんなものでしょうか。そういえば元GPライダーが来場と聞いていたので「どうせ宮○光だろう」(←ものすごく失礼)と思っていたら意外にも岡田忠之氏だった。トークショーが始まるも全然人が集まらず、我々を含め何人かと殆どマンツーマンのような感じになってしまっていたのがちょっと寂しかったが、その分内容の濃い時間が過ごせたのはラッキーでありました。
さて今年の試乗会もどうやら国内メーカーはこれで終わり…か。17日に恒例の武庫川自動車教習所の試乗会があるのでそちらはまた参加したいところであります。
2009年05月05日
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